おいらが今やっているサークルKのバイト。
まあ昔もそうですが深夜は一人で入っています。
防犯上よろしく無い気もしますけど、まあ防犯に関するお話はまたのちほどするとして、深夜はお客さんが少ないから楽といえば楽な反面、商品が入ってくると結構大変です。
うちのサークルKを例にとって見ると、僕は午後11時に入るんですが、ジュース、雑誌、パン、アイス、日配品と入ってきます。
ジュースはオーナーの残っている時間にやるのでレジは任せてウォークインに入りっぱなしですけど、その他は一人でやる仕事です。
もちろんたいした量ではないので一人で充分ですが、レジを見ながらやらないといけないので、行楽シーズンなどは結構忙しいというかせわしなく動かなくてはなりません。
うちのお店は店のまん前にあるタクシー会社の人たちが深夜に現れ、釣りに出かけるお客さんが早朝に現れるから、意外とお客さんが途切れないんです。
とはいえ、配達されてきた商品を放っておく訳にはもちろんいきません。
だからお客さんのなるべくいない時期を見計らい、少しずつでも仕事を進めるわけです。
パンはまだお客さんの少ない朝の4時半ごろなので良いんですが、雑誌は午前1時ごろ。まだまだお客さんもいるどころか、その日発売の本を狙って「これ良い?」と聞いてくるお客さんも多いのでレジが込むと大変です。
そんな中、遂に変なお客さんが現れてしまいました。
いらっしゃいませとありがとうございましたを連発し、並べかけの雑誌をいつになったら並べ終えられるのかと思いながらもレジに立つおいら。
「こんな時間に立ち読みなんかしてんじゃねぇよ……」
心の中ではそんな言葉も出てしまう。
「でもこの時間だから立ち読み来るんだよな〜〜」
一応そっちの気持ちもわかるのでなにも言えない。
雑誌の整理は本の列を行ったり来たりするので、立ち読みの客がいるときにはあまりやらないようにしている。こっちは邪魔に感じるし向こうも邪魔に感じるだろうし、たとえばその客が強盗しようとでもしていたら容易に背後を取られるから防犯上の問題もあるわけだ。
立ち読みの客がいなくなる。
そろそろ頃合かとも思い、本の整理に行こうとレジを出る。
すると、積み上げられていたはずの検品済みの本が減っている。
「ん? こんなに売ってないぞ??」
ちらりと雑誌の棚を見る。と、乱雑に入っているだろうと思われていた雑誌棚がなんとも綺麗になっているではないか。
「?????」
小人さんでも出たのかと思いながらも残った雑誌を整理するおいら。
すると整理してある場所としていない場所があるのに気付く。
してあるのは車関係の雑誌と青年誌、そしていわゆるエロ本のコーナー。男が立ち読みしそうな場所だ。
そしてこれが繰り返されるうち、いつもいる客がいることに気付いたんです。
そこで今度はその男が本当に整理しているのかどうか見ていたわけなんですが……。
男は店に入ると雑誌の棚へ。
床に置かれた検品済みの本の山。
確認するや否やまずその本を上から順に棚へと並べていきます。
それも綺麗に女性誌を除いて。
おもむろに車の雑誌を一冊取り出すと流し読みし始めます。そしてすぐ次へ。
結局何冊か適当に読むと棚へ差し込み、しかも周りの本まで整理していきます。
しかも相当手馴れている。
と、次にエロ本(まあ見ていたわけじゃないけどその本をエロ本の棚に持っていったからそうなんだろう)を手に。
今度はじっくりと読み始めた。
今までのはカモフラージュ??
なんにせよ奇特な客もいたもんだ。自分の読む本ばかりか棚すべて(女性誌除く)を整理して行ってくれるとは。
今もこのお客さんは来ています。僕のシフトがもう変わっているので月に一回くらいしか見かけなくなりましたが、いつも通り長時間エロ本コーナーに立ってます。
その横で女性誌のみを並べるおいらです。
邪魔されずに立ち読みが出来、しかも立ち読み中でもバイトが仕事が出来るようにとの配慮……な訳は無い、のかな?
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