| 名 古 屋 弁 基 礎 的 発 音 講 座 |
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| ★母音をマスターしよう! |
- 名古屋弁には、標準語には備わっていない母音が存在します。
標準語には「a、i、u、e、o」の五つの母音しか存在していません。しかし、名古屋弁には、はっきりと判るものであと二つ、母音が存在しています。
まずは、その二つを含め、名古屋弁の母音をマスターしましょう。
- ●英語発音「あ」と「え」の間!
- 発音記号で言う
です。中学で習いましたね。apple の a です。名古屋弁6番目の母音として、まずこれをマスターしておきましょう。
使用するポイントは、言葉をローマ字表記にしたときに「ae」となる部分です。
発声方法は、「あ」の口をしたまま「え」と発声するようにします。
例 おまえ→おみぁぇ〜
帰る→かぁぇる(表記できねぇ!!) Σ( ̄□ ̄;
- ●独逸語発音「お」と「え」の間!
- こちらは大学生のしかも一部しか分からないかもしれませんが、
の発音です。独逸語のウムラウトのO(オー)ですね。発音記号は……どう書くのか知りません(謝)。
使用するポイントは、言葉をローマ字表記にしたときに「oi」となる部分です。
発声方法は、「お」の口をしたまま「え」と発音するようにして下さい。この母音は上の発音よりも難しいと思います。頑張って練習しましょう(笑)。
例 重い→おもぇ〜
とろい→とろぇ〜
- ●8番目の母音? 「ゃ」の発生
- 一番メジャーな名古屋弁の発声法かもしれませんね。「えびふりゃ〜」の「りゃ」がそうです。勿論日本語にも存在する発声方法ですが、名古屋弁では標準語以上に多発されますので戸惑わないように書いてみました。
使用するポイントは、言葉をローマ字表記にしたときに「ai」となる部分です。
発声方法は、日本人なら大丈夫ですよね。小さいや(ゃ)です。
ただしこれには例外があります。「かい」は「きゃ〜」、「まい」は「みゃ〜」など、一般的にはこれで良いんですが、いくつか微妙に発音が変わります。
まず「あい」の場合。日本語には対応する文字や言葉がありません。しかし、これは他の子音のある言葉と同じ要領で発音できれば合格です。つまり、「い」に小さい「ゃ」をつける感覚ですね。「いゃ〜」と書けばよいのでしょうか。ちょうど英語の「year」と同じ発音と思ってください。
次に「さい」です。これはあからさまに「しゃ〜」という発音にはなりません。日本語で無理矢理書くなら「さゃ〜」。「さ」の音に「や」をこじつけるように発音します。名古屋のさ行の子音は「s」ではなく「th」なのでしょうか……。
次は「たい」です。こちらも日本語で無理矢理表記をすると、「てぃゃ〜」になります。ローマ字の「T(ティー)」に「や」の音をつけて発音します。
また、上の二例に濁音がついた場合も、それぞれに対応させてください。
最後に「やい」「わい」です。これはさ行の時と同じ要領で発音しましょう。ただし舌の形の関係上、日本語表記をするなら「やぁ〜」「わぁ〜」となります。この「ぁ」に、気持ち「や」を含ませるわけですね。
例 カレーライス→カレーリャ〜ス
愛知県→いゃ〜ちけん
解体作業→きゃ〜てぃゃ〜作業
財前直美→ざゃ〜ぜん直美
| ★ら抜き言葉は拡大使用! |
- 名古屋弁では、ら抜き言葉が多用されます。
しかしその適用は、「ら」のみにあらず、「ら行」そのものになります。
名古屋弁のら抜き言葉は、「〜よ」、名古屋弁の「〜せん」(辞典さ行参照)の前等に起こります。
例えば、「〜しているよ」という場合、名古屋弁では「〜しとるよ」となりますが、実際には、「〜しとぅよ」と発音される事が多く、「る」がわずかに小さく発音されるにとどまります。
同じように、「〜していないよ」という場合、名古屋弁では「〜しとれせんよ」となりますが、実際には、「〜しとぅせんよ」或いは「〜しとぇ〜せんよ」(注:上述の名古屋弁の独逸語母音参照)と発音されてしまいます。
| ★い音便も拡大使用! |
名古屋弁では、い音便も多用されます。
名古屋弁 標準語 動詞 話・す 話・す 未然 -さ、-そ -さ、-そ 連用 -い -し 終止 -す -す 連体 -す -す 仮定 -せ -せ 命令 -しゃ〜 -せ
い音便とは、特定の動詞の活用下で、連用形の活用形が、子音が取れた「い」になるものを言います。
例えば「泳ぐ」という単語も、「泳ぎでいる」とは言わずに「泳いでいる」といいますよね。 それです。ちなみに名古屋弁では「〜でる」が「〜どる」ですから、「泳いどる」になります。
例にあげたように、い音便は標準語にも存在しています。しかし、名古屋弁では標準語ではい音便にならない語句に対しても音便化が起こります。あまり多くの単語に適応はしませんが、動詞の主部(語幹)が二文字以上の、最後が「〜す」で終わる自発動詞でそうなるようです。
例をあげてみましょう。話す。標準語で連用形の例をとると話している、ですね。名古屋弁にすると話しとる。となります。これが口語で聞くと「話いとる」となるのです。更に上述のとおり、ローマ字表記で「ai」ですから「はにゃ〜とる」になるんですね。
ただこれは最近一般的ではなくなってきています。一昔前は結構よく耳にしたものなんですが、最近聞かなくなってきている気がします。でも名古屋弁フリークを目指すならば覚えるべきでしょう(笑)。
| ★名古屋の指示名詞は「こほあど」言葉? |
- 「こそあど」言葉って聞いた覚えはありますか? 多分小学校で習ったのではないでしょうか。物を指して言う言葉を対象物が近距離、中距離、遠距離、不特定の順に、「これ、それ、あれ、どれ」と言いますよね。この頭文字をとったものです。
で、「こほあど」と言う言葉からも分かるとおり、名古屋では「それ」の「そ」に当たる言葉が、大抵の場合「ほ」に変わります。正確には「そ」と「ほ」の中間ですかね。どうやって発音するんだと言われると言葉での説明が難しいんですが、はっきりと発音しない「そ」とでもいえばいいのでしょうか。とにかく「そ」と「ほ」の中間なんです。
細かく見ると、物に対する言葉、「それ」は、まず「ほれ」と発音されます。「それ見なさい」と呆れる表現の場合、名古屋弁では「ほれ見や〜ち」となりますし、「それとって」と物を頼む表現の場合、名古屋弁では「ほれ取ったって〜」となります。
反対に、場所を指す「そこ」と言う言葉は、「ほこ」とは発音されず、ほぼ「そこ」と言う発音のままでオッケーです。ただし気持ち息を抜いた感じで発音すると、より名古屋弁っぽくなりますのでトライしてみましょう(?)。
他の2つは、「その」は「その」に近い発音で、「そちら」は「ほちら」に近い発音で話しましょう。
| ★形容詞の連用形は活用部分が省かれる! |
またまた活用形のお話しです。
名古屋弁 標準語 動詞 白・い 白・い 未然 -かろ -かろ 連用 -かっ・-(空白) -かっ・-く 終止 -い -い 連体 -い -い 仮定 -けれ -けれ
今回は形容詞についてですが、もちろん名古屋弁の「ナウい」や「横着い」といった言葉も対象になります。
ここでもまた注目すべきは連用形です。動詞につなげ、状態の変化を表すときに使う言葉ですね。例えば、表のように「白い」という言葉について見てみましょう。
動詞「〜になる」を付けると、「白くなる」となり、活用形は、「く」に変化しました。これが、名古屋弁では「く」に変化するどころか省略されてしまうんです。つまり、「白い」の場合、「白なる(しろなる)」となります。また、アクセントはこの場合「な」に来ます。一般的に書くならば、付加される動詞の語幹部分にアクセントを置く、ということになります。
同様に、「なうい」は「なうなる」、「横着い」は「横着なる」となります。ここでアクセントについてもう一つ。形容詞の語幹部分の長い「横着なる」では、アクセントは形容詞側も含まります。「横着な」までを強く発し、「る」で息を抜く感じで発音しましょう。
注意事項は続きます。上の様々な例ですが、最後が「る」で終わっていますね。この後さらに「〜でよ〜」とか「〜もんだで」等といった言葉が続く場合、最後の「る」は発音があいまいになりますから注意しましょう。上述の「ら抜き言葉」は拡大使用!の欄を参照のこと。
一見、形容詞の形容動詞化にも見えますが、正確には無くなるというよりもその直前の母音、すなわち形容詞の語幹の最後に来る母音部分を、気持ち伸ばす感じで発音しましょう。大げさに書くならば、「白なる」は「白ぅなる」となるわけですね。
……つづく?
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