=猩々のお話=




 鳴海例大祭で山車と共にお祭りを盛り上げる存在。それは猩々というかぶりもん(?)だと言えるでしょう。


 まずは猩々とはどんなものかと言いますと、赤く大きな顔と、そして大きな体。それでいてアンバランスなまでの笑顔。大きな赤鬼のような、あるいはただの酔っ払いの大男のような、そんな風貌をしたかぶりものです。

 そして、お祭りの日には、そのかぶりものをして、大きな手の形をしたハリボテ(ちょうど布団を叩くやつみたいな手)を持った大人達が(子供もいるけど)、小さな子供達を追いかけまわすのです。

 子供達は「猩々のバカや〜い」とはやし立てては、猩々から逃げ惑うのです。

 そしてその大きな手でお尻を叩かれると、1年間は無病息災で過ごせる、などと言う話もあるようです。



 さて、そんな猩々。いったいこのルーツは何なのでしょうか。


 これには諸説紛紛あるようですが、こんな話もあります。


 天宝年間の初め(西暦1830年)頃。鳴海はまだ海辺の街で、鳴海浦(鳴海潟)と呼ばれる湾が広がっていました。
 そんな鳴海の浦に、一匹のオランウータンが流れ着いたことがありました。その姿の珍しさに鳴海の人達は、姿を似せたかぶりものをして土地のお祭りに出したところ、大変好評だったと言うのです。
 当時鳴海には、花街があり、このかぶりものに追われ「わあわあきゃあきゃあ」と騒ぐ女達の華やいだ声で、祭りがことさら盛り上がり、そのまま今にまで至っていると言うことです。


 但し、これも面白い話ではありますが、どうも事実とは言い難いようです。

 実はこの猩々、安永8年(1779年)には絵の中に登場しているようで、さらに記録としては宝暦年間(1760年前後)にはすでに登場しているようです。


 ちなみに猩々とは、中国でも想像上の生物として伝えられていて、姿は人に似て人の言葉を理解し、酒が好きだと言う事です。


 日本でもこの地方のお祭り以外に、能楽の能面の中にいます。男形の能面の一種で、やはり中国の伝説がもとなので、能面の中ではめずらしく、真っ赤なお面で一際異彩を放っているということです。


 なんにせよ、この珍しい風習。これからも残していきたいものです。



 詳しくは祭りのページでも書く予定(笑)。





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