ある夜。
ボクを含む3人はとある廃墟となった洋館へキモ試しに行った。
ボクを入れて男2人・女1人の組み合わせ。
洋館のすぐ前に車を停めて中へと入っていく。
今回のキモ試しはその洋館の中の写真(デジカメ)を撮ってくること。
洋館は木造2階建てで朽ち果てていて、いろんな瓦礫が落ちている。
1階をあらかた回り、3人は懐中電灯を持つボクを先頭に2階へ。
大きな階段(赤絨毯でもひいてあったかのような)を登っていく。
踊り場で折り返し、2階廊下を視界に入れた時、3人の足が止まった。
何か背後に気配を感じた。
目を見合わせ、同じ感覚だったのを確かめる。
そして懐中電灯をその闇へと向けた。
突如反射する光。
壁に大きな鏡があり、そこに3人の姿が写っている。
鏡は目線くらいの高さから上に高さにして2mはある大きなもので、
重厚な木の額縁によって飾られたかなり高価な物に見えた。
夜中の暗闇に浮かび上がった姿。
女の子はたじろいでしまったらしく、2人の背中に隠れていたが、
気配の理由が分かり男2人は少し安堵する。
・・・しかし・・・
どうも違和感がある。
この鏡には何かがあるのではないか。
そんな霊感のような違和感。
2人は再び目を合わせる。
「この鏡も写真に納めておこうか」
そんな会話を目ですます。
考えてみれば、こんな廃墟と化した洋館で、
この高価そうな鏡が割れもせず壁にかかっている。
明らかに異様だ。
デジカメを構えシャッターを押す。
・・・。
撮れない。
いや、こ、この程度のことは、よくあることだ!
そう言い聞かせてその行為を繰り返す。
「おいおい、やばいんじゃないのか?」
「どうなってるんだ?」
少しあせる声。
そして数回目のシャッターでフラッシュがあたりを一瞬照らす。
その刹那、2人の背後から鏡に向かって強烈な気配が突き抜ける。
「!!!」
声にならない悲鳴を上げ2人は硬直し、そして同時に予感する。
・・・カメラに何か写ってしまったのではないか?!
デジカメの再生機能で写真を見ると・・・
鏡の中心に今にも襲い掛かりそうなほどの形相で
女性がこちらに手を伸ばし、助けを求めるかのように写っている。
「うわぁああ〜〜!!!」
2人は鏡から逃げるように2階の廊下へ駆け上がる。
・・・。
待て。
おかしいじゃないか。
今までボクらは2人だったのか?
そこで気付く。
確か洋館に向かって来た車に乗っていたのは2人だったはずだ。
じゃあ・・・今まで・・・後ろ・・・
あとはもうほとんど覚えていない。
無我夢中でもう一度階段を駆け下りて車に戻り、
逃げ帰るように車を出した。
もちろん後ろを振り返ることなく。
覚えているのは逃げる時、階段の踊り場には鏡など無く、
ただ、何かが貼られていたような跡が壁に四角く残っていただけだった。
車は森の中を走りぬけてようやく街灯かりが見えるところまで来た。
ボクは必死で運転する。
バックミラーは怖くて見れない。
見てしまえば、そこにまた何かが始まってしまう気がして。
そしてそこでまた何かに気付いた。
2人?
違う。
今完全に思い出した。
ボクは先日あの洋館を見つけて気になり、
今日改めて一人で訪れたはずだ・・・。
じ、じゃあ今・・・助手席に・・・いるのは・・・・・・
運転しながらボクは・・・
見てはいけないであろう助手席に視線を移してしまっ・・・
たというとこで目が覚めました。
なんというドラマ仕立ての夢。
次はぜひ恋愛ドラマの主人公でも演じさせて欲しいもんだ(笑)。
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