| 書評(TEXTOYX) - キリンヤガ(マイク・レズニック)民族の尊厳を問うテラフォーミング世界SF物語 |
著者:マイク・レズニック 訳者:内田昌之
価格:¥820-
発行所:(株)早川書房
1999年5月発行
人間は、停滞できない生き物なのだなぁ〜。そんな後読感。西洋文明を拒絶し、絶滅に瀕しながらも頑なに伝統的な生活を守り続けようとするアフリカのキクユ族。 しかし、森を開墾し、山を崩し、その生活は失われつつあった。 そんなキクユ族に与えられた小惑星キリンヤガで行われる、伝統文化を守り続けようとするリーダー達と、隔絶されていても、より良い生活へと進歩しようとする後継者達との軋轢は切ない。 抗うすべなく文化が汚染されていくことと、独自の文化の中で発展を望むことは別物であろう。 しかし、頑なに文化を堅持しようとするそれは、自らを動物園に閉じ込める愚かさに等しいとは考えないのだろうか。 自ずから他文化を貪欲に取り込み、それを独自文化へと消化してきた日本人には、ちょっと分かりづらいのかも知れない。 実質、侵略された経験の無い日本人には…。 ある意味、特殊な教団のコミニティの中で生まれてしまった子供達に想いを馳せるのも一興かと。 (1999/06/20)
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