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「ギャリソンゴリラについての回想録を手がけてるなんていっても」 あまり目立たない28年前のTVシリーズのスターの1人が笑いながら言う。「べつに俺は驚かないよ」ブレンドン・ブーンは目を輝かせていた。「ここ数年ギャリソンゴリラの集まりなんかに参加しているけど、まるで今でも製作中みいたいなんだ!」
アメリカではそうでもないが、この1967年の番組は、イギリスでは熱狂的なファンが増えつづけている。年に一度は集いがあり、数年前にはブレンドンも出席した。「俺には不可解な事だけど、ファンはみんなずっとこの番組を支持していて、それが新しい世代にまで広がるんだ」
ほとんどの番組は熱狂的なファン以外にはすぐに忘れ去られてしまう。だがこの番組は違う。タイトルを言うと半分以上の人は知っているのである。
ブレンドンはこうも言っている。「シリーズが終わって何年もしてから、確かあれは「60
Minutes」を見ていたときだったと思うけど、アパッチがスクリーンに出てきてナイフを投げてるんだ。一体これは何なんだって思ったね。共産国の中国でなぜアメリカのシリーズがもてはやされるんだ? この年代もののテレビシリーズは中国でとても人気が出て、放映するようにという会合が開かれたらしいよ。子供達は校庭で『ギャリソンゴリラごっこ』をして遊んでいたんだって!」
『ゴリラ』というのは勿論『ゲリラ』という言葉からできたものであり、4人の囚人がその巧みな技を使って第二次世界大戦の勝利に貢献したという設定である。仕事をやり遂げれば戦争が終わって6ヶ月したら恩赦が受けれる、という約束だった。
「看守」ことギャリソンは、この訓練されていない、それぞれに違った気質を持った4人の暴漢達を扱わなければならなかった。彼は4人にこういう。「お前達に言っておくが、もし俺に選ぶ権利があったならお前達なんか選ばなかったさ、お前達の誰一人もな。今お前達が逃げたら、ただの逃亡者ってことになるんだぞ」「お前達はドイツの占領下にいて、平服を着てるんだ。もし捕まったら殺されるぞ。手錠をしてないってのはそういうことだ」
ジョージ・フェナディはコンバットも手がけており、ギャリソンゴリラでは準プロデューサーやディレクターを手がけた。「最初はどんな番組でもそうだが、キャラクターを分析したり、そのキャラクターや話の内容がどんな風なのかと言う点でみんなが納得するようにするんだ。しかしその意味で、我々はついていた、といのはコンバットを作ったのと同じ会社だったからね。だからみんながやる気さえあればどれだけでも手助けをしてくれたよ。特に1人のカメラ技師、ジョニー・ペナー、彼はカメラを持って丘を駆け上がることができたんだ!」
「軍隊からも色々協力してもらったよ。我々が頼んだものはなんでも貸してくれた。撮影はMGMのスタジオを使っていたんだけど、これも信じられないくらいプラスになったよ。そこには3箇所のそれぞれ違った撮影所があって、一つはニューヨークの通り、もう一つは村、そしてパリだ。おまけに様々な地形に富んでいたよ」ジョージは寂しげに笑ってこう言った、「今じゃショッピングセンターになっちゃってるけどね」
静かな一匹狼、インディアンのアパッチ族の混血のアパッチとしてブレンドン・ブーンはその年のティーンのアイドルにのし上がった。しかし実は、アパッチは以前にTVに登場していた、とブレンドンは振り返る。「アパッチは、コンバットの後番組になるはずだった番組のパイロット版での役柄だったんだ。世の中全てがカラーになっていくご時世だった。そんな時ビック・モローとの再契約することになったが連中はヴィック・モローの言い分を受け入れず、カラーへの移り変わりを生き残ろうとしたんだ。パイロット版を作って他のシリーズに移行しようとしてたんだよ、『ASSAULT(強襲)』というタイトルの、南太平洋での4人の海軍兵を扱った話だった。
「ASSAULTはシリーズ化しなかった、というのも連中はコンバットを5年連続させて終わらせたんだ。ASSAULTのパイロット版はATTACKとして放送された。でももう一つ別のパイロット版を作ろうとしていた。そしてギャリソン・ゴリラが出来たんだ。Selig
Seligmanと彼の妻Murielは俺を使いたがっていていたんだが、ABCが『ブレンドン・ブーンをまた使えよ』と言ってきたんだ。Seligはその時『アパッチの役を又使おうと思ってるんだ』って言ったんだ。
俺はアパッチを全く純血のインディアンに決めないように頼んだんだ、というのも、そうするとあまりにも制限されすぎると思ったんだよ。ASSAULTではアパッチはナバホ語を話し、髪はおかっぱみたいにして真っ黒だったんだ。でも実際には俺はインディアンの血なんか入っていない。ギャリソン・ゴリラをやってからは、俺はインディアンの役や混血の役を頼まれたけど、その時にはインディアンの運動が活発になっていて、インディアンの役をするには実際にその血が入っていなくてはならなくなっていた。アパッチは混血ということになり、ひとり離れているという点で一匹狼となり、それでインディアンらしくなったんだ。俺はグループの中で一番若かったからこの役を展開していく中でその物腰なんかをいろいろと試してみたんだよ」
ロマンチストで国際的なチェザーレ・ダノーバが演じた『アクター』は並外れた詐欺師で、よりアッパークラスの生活と熟達した語学力でこの入り混じった集団のランクを少し上げている。彼は他人の妻と深い関係になったという詐欺事件で刑務所に入れられた。
ローマ生まれでドイツの伯爵のひ孫だったダノーバ(本名はディエチンガー)は14歳の時ドイツの徴兵から逃れるため校外のおじの家に隠れた。ギャリソンゴリラを撮っている間、彼はこう言っていた。「俺はナチの軍服姿を非常に恐れていたんだ、それがこうして変装のためにそれを着ている。この軍服に袖を通すたびに身震いするよ。俺にとっては人間の中にある、全ての非人間性と憎悪のシンボルみたいなものだからね」
彼は1992年3月19日になくなったが、ブレンドンは彼の事を親愛をこめてこう思い出す。「あるシーンで困っていたことがあったんだ。彼は卵を顔にぶつけられて終わるのが嫌だった。だからチェザーレはこう言ったよ、『もしこのセリフを言ってここに立ってなくちゃならないんだったら、卵を体中にかけてくれ!』」
「顔にも卵、体中卵だ!」ロン・ハーパーも笑ってチェザーレのことを思い出す。
ハーパーにはこのシリーズは少なく見積もっても4つ目のシリーズだった。彼はクレイグ・ギャリソン中尉を演じ、ならず者達の中に芽生えさせた士気をなくさないように彼らを牛耳っている。任務が終わると彼らがくだらない事でもめているのを後にし頭を振るのだが、それはいつものことで楽しんでいるかのように見える。そして明らかに彼は4人の事を気に入っているのである。
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