撮影雑記帳 2005年8月編
8/4・5・6
恒例 伊豆遠征
子どもが小さい時は毎年伊豆の親戚のところに遊びに行くことにしているが、今年も2泊3日で行くことになった。蛍子、ボーズ、ボンズは鉄道で伊豆下田へ。私はと言うと、帰りは車で移動するため下田へ単身で回送業務ということになり、これは往路で半日は写真を撮っていい(?)ことと同じである。
平日とは言え、伊豆半島の東側の道路は混むと予想し、R246で沼津経由西伊豆回りというコスト高コース。家の財布から出るガソリン代ならばこういうことになる。
そんな道中立ち寄って写真を撮ったのは以下の通り。
・ 安良里港・・・どうということもない小さな集落なのだが、西伊豆ではここが私は好きである。撮影するのに小さくまとまっているというのが突き詰めたところの魅力だ。巾着のようになった自然の入り江と海岸まで迫る山。西伊豆の典型的な風景が実に撮りやすい。大変暑い時間帯だったが、小一時間ほど写真を撮っていた。
・ 奥石廊崎、石廊崎港・・・伊豆半島の南端である。奥石廊は展望台があるので誰が見ても同じような写真になりやすいと思うのだが、そんなことは承知の上でもここが伊豆の白眉であると言ってもいいくらい迫力のある景観が目の前に広がる。今回ここに立ち寄ったのは、南伊豆のHPで夕方に開花するユウスゲの記事を見たからである。2時過ぎという時間だったため昨日咲いてしぼんだものと今日咲くであろうつぼみが混在していたがピークは過ぎているようだった。そんな光景を確認して立ち去った。石廊崎港は断崖の隙間にあるような港で風景そのものは絵になるが、観光的な要素(遊覧船)が多分にあるため長居して撮るような場所でもなかった。
石廊崎から下田に向かうコースで加納に抜ける走雲峡ラインという道路を通ったが、その終点付近に蓮の小さな棚田があるのを見つけた。これもHPのちょっとした記事で載っていたのを思い出した。個人が作ったものであるが、特に有料という施設でもないので気にかけていたが、偶然にもそうした場所に行き当たった。幹線沿いでないのでちょっとした穴場である。蓮田の規模も撮影には手ごろなのでこの2日間の朝に来てみようと決める。
5日の早朝、下田を朝4時に出る。上記の蓮田で撮影をするためである。前夜は酒宴だったので多少のだるさはあったが、6時間は寝たので運転には差し支えなかった。道路も当然のように空いているので、すっ飛ばして20分くらいで現地に着く。
5時前にもなると明るくなってくるので目をつけた蓮の周りをうろうろし始めるが、これが早朝に開花するのでそうしている間に花の形が変わっていく、それはとても新鮮な光景だった。つまりつぼみから花開くところまでつごう1時間くらいなので一回りしたらまた違った印象の写真になる。早起きは三文の得といった撮影場所と被写体であった。
日が昇ってからは、低い光の中立ち上る下賀茂温泉の湯煙のある風景を撮ったりしていた。
午後は、去年と同じく下田市街持って散策。何か発見はないかとスナップ的な写真をねらってはいるのだが、無茶苦茶暑かったので、撮ろうとする気力も失せてしまった。市街の写真というよりやはり港の風景に目を向けることが多かった。
夕方は、須崎の方へと向かった。去年は同じ須崎半島の爪木崎に行ったのだが、須崎には行ったことがなかったので足をのばしてみた。
須崎そのものは漁港のある集落で特にカメラを向けることはなかったが、その先にある恵比須島付近ではいい風景写真が撮れたと思っている。ちょっと外海に近いだけで風が結構あり、逆光に波頭が砕けるその様は実にフォトジェニックだった。
夕陽もねらえたかな、という天候ではあったが、蛍子からメールが入って帰艦命令が出たため仕方なく戻った。
6日の早朝は、これも例によっての海辺の日の出を撮ろうと田牛・弓ヶ浜方面での撮影を考えていたが、あろうことか目がさめたときは薄明かりの状況で、2日目のジンクス「寝過ごし」をしてしまった。泊りなど寝床が変わればサッと起きられるのが通例なのだが、2日目は馴れなのか油断なのかこうした事態に陥ることが多い。ともかく天気はいいので速攻で行ける外浦海岸へとクルマで向かう。ここならクルマで5分で行ける。
結果、外浦での撮影は日の出を押さえた、というところに落ち着いた。前にも撮ったような構図だったが、太陽の位置も明るさも撮影向きで水平線と海岸のバランスもまあまあ。地の利を生かした撮影ではあった。この教訓を生かして、おいしいものは最初にということで、来年来たら、初日に田牛・弓ヶ浜を撮りに行こうと思う。
撮ったカットは多くはないが、蓮と恵比須島での写真は収穫だった。
8/8 久々
風景写真を撮っているものとしてその作品を発表する雑誌として名高い「風景写真」であるが、久々に入選通知がきた。大きくは載らないので「準」という賞である。載るのは地元で撮った雲写真。こうした何でもないような写真は忘れた頃に発表の機会が与えられる。(私が考える)正攻法の重量級の風景写真と比べたら随分と気楽に撮っているという印象は受けると思う。基本的なスタンスは、風景でも何でも気になったものは撮る、というものなのでどこに行ってもガッチリしたものもあれば、お帰楽な作品も出てくるというわけで、今回評価されたのはその後者の部類である。そうした作品の選評は何と書かれるのか実に楽しみなところでもある。
8/11 応募攻勢
秋に向かっては何故か雑誌以外の写真応募が多くなる。自分ごのみのコンテストが多いということかどうかはわからないが、とにかく壁に張りつけてある要綱は10を数えている。のべつ幕無しに応募することはなく、かと言って、応募するコンテストの基準のようなものもないので、ジャンル問わず「出せるもの」「フィーリングにあったもの」が結果的に応募の対象となっている。ポジはとにかく出してみるという姿勢は変わらないが、今回プリントの応募は1点のみということにした。お金がもたないのが現実的なところだが、自分なりによーく作品を選んでみようという決意表明である。独り善がりの「本命」を取り巻く「捨て駒」の護送船団方式では無駄にコストがかさむということが今になってわかってきたからであろう(笑)。ともかくそれだったらもったいぶってないで「本命」を応募したらすっきりする(というか、はっきりする)といったところだ。
8/20 お祭り連打!!!
何某かのイベントに出かけて撮ったということではない。雑誌掲載の件である。今月は2誌6枚の写真が掲載された。1誌は、特集の作例4枚と課題作品で1枚掲載で、作例の方はともかく、課題の方は掲載スペースもそこそこだったので嬉しかった。何より、自分がどこかで評価してくれないかな、と思っていた海の写真だったので感激は一入だ。結局一誌の中でもいろいろなジャンルに応募しているわけだが、この「お題」部門が私にとっては一番向いているジャンルなのではと考える時がある。別に「お題」がわかっていてもそのための写真を撮るということはほとんどなく、ストックの中で選んでいるに過ぎないのだが、その作業が妙に楽しかったりする。撮りたいものを撮っているだけで「お題」に沿っているものがあれば「そんな感じで撮っていた」と思い出す懐かしさのようなものもある。掲載された海の写真とはそんな写真だった。
そして、もう一誌は年に一度のジャンル別大会と称して行われるコンテストで、これも複数部門に応募したが、奇しくも去年掲載された「鉄」部門での入賞だった。これで「自然」「鉄」「鉄」と応募してから3年連続の掲載だ。鉄道写真に関しては確固たるテクニックがあるわけではないので、撮影ポイントでお目当ての列車を待ったり、イベントに参加するということもなく、ただ旅行途中撮った写真がたまたま列車の中だったり、駅だったり、鉄道に関する場所だったりするだけのことであり、それも鉄道写真とプロの先生に認めてもらえること自体がとても嬉しかったりする。寿命が200年もあれば鉄道写真に10年くらい費やしてもいいかな、なんて思う時もあるが、そんな時間や集中・持続もないので、やはり何かのついでに撮った写真、というスタイルが私には合っている。
「その姿勢もあり」と後押しされた入賞に本屋で小さくガッツポーズした私ではあった。
8/22
蝉と噴水
出張先の撮影である。とある市役所に出張し、昼休みが長かったので市役所の周りをうろうろ散歩していたところ一本の木に蝉が群がるように止まっているのを見つけた。住んでいる近所の蝉どもは近づけばおしっこを出して飛び去ってしまうのが常なのだが、これらの蝉はなかなか逃げなかったので格好の被写体となったわけである。そんな写真を撮って暇を潰していた。そして、噴水から出た水が排水溝に泡状になって流れ出ていく様が目にとまったのでそれも撮影。池に乗り出してカメラを構えているいい年したおじさんを見る周囲の目も好奇なものであっただろうことは承知の上での行動である。しまいには入口付近にいた警備員まで歩をこちらの方に進めてくる有様である。カメラを構えていても、「何をしているのか」とうつったのであろう。発見とは時と場所を選ばないものである。おかげで久々にジャンルを選ばない面白い写真が撮れたと思っている。
8/24
ついにフラッグシップ!!
近所の写真屋にフイルムを買いに行ったところ、その中古コーナーで久々にEOS−1VHSを見つけた。値段は99800とある。資金として10万はあるが、1Vは相場では届かない状態だった。性能では1Nに妥協する方針も何度か立ててみたが、Vがある以上Nで我慢できないジレンマもあった。やっぱりフラッグシップ機は欲しいのである。
そんな矢先、目に飛び込んだこのカメラのいきさつを店員に説明してもらって「買い」を前提にした予約を取り付けた。この手のカメラ店はインターネットでも中古情報を提供しているが、実際に目に見えないものは信用しないのも私の性格なので、こうして「置いてある」ものには傷があろうと性能に問題がなければ躊躇しない。
今まで、何度か同様の店で見かけていたVだが、3〜4万の実質的な値下げは大きい。これで「修理不能・部品なし」と最後通告を受けたEOS−1がサブ機になる日が近づいた。
近日中に購入を実行する予定だ。
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